2021-05

随筆

新釈文壇昔ばなし

昔、築地市場にほど近い鳥屋で、鏡花と鶏鍋をつついたことがある。その店には度々、芥川と里見も交えて、文芸評論をたたかわせたこともあったが、その日は鏡花と私のふたりで逢っていた。こういうときは、女将さんの世話にあずかって、蝋燭を持ってきてもらう。
社会学用語概説

【要約】エーリッヒ・フロムとは何者か

ユダヤ系、ドイツの哲学者で、のちのナチズムの目撃者となった経験から、最大の著書『自由からの逃走』を著します。ナチズムの魔風が吹き荒れる欧州を、他のフランクフルト学派のメンバーと脱出し、終戦後にドイツに戻るメンバーも多かったのですが、フロムはしばらくコロンビア大学などで教鞭を取ってから、晩年の6年をスイスで過ごしました。主著『自由からの逃走』革
読書生活の友

【方法検討】哲学を俯瞰してみたいと思う君へ

前置きはこの程度にとどめて本記事では、独学で哲学全体を俯瞰してみたい人、哲学について知った気になりたい人に向けて、その方法について検討したい。
随筆

星は周る

2018年12月25日、私は教授のお誘いを賜って横浜の博物館を訪っていた。見るべきところは見て、教授はその後に予定がおありなのか、お急ぎの様子であったので早々に見送り、一方私はというと特段の用はなかったので、はっきりとした目的を持たずに桜木町駅の方へと向かうことにした。
書評

【フロム】『愛するということ』は技術である【書評】

まず、フロムは愛についてよくなされる誤解について提示します。一つ目は、私たちは「いかに愛されるか」ばかり関心がいってしまいますが、「いかに人を愛するか」が問題だということです。愛したいと思う人さえ見つけられれば、愛するなんて取るにたらない、そうあなたは
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