歴史貫通的、特殊歴史的の意味について解説【概説マルクス用語】

社会学用語概説

この記事では、「歴史貫通的」、「特殊歴史的」という言葉の意味について解説します。

「歴史貫通的」「特殊歴史的」の意味

この二つの言葉は主にマルクス主義に関連する学術書で散見される言葉です。

「歴史貫通的」と「特殊歴史的」は対義語になっています。

「歴史貫通的」の意味は

「人類の歴史の中で一貫してそうである性質、事象」

を言い表す際に用いられ、

「特殊歴史的」の意味は、

「人類の歴史の中である特定の(=特殊の)時期にだけ発見される性質、事象」

を言い表す際に用いられます。

例文

よく見られる具体的な表現には次のようなものがあります。

「人間をそれ以外の動物と隔てるものは、人間のみに歴史貫通的にみられる労働にほかならない」

人間はその歴史が始まってからずっと、一貫して労働してきたことが、その他の動物と人間を区別する指標になっています。

「賃労働と余暇活動が二つに分かれているのは、人間の長い歴史から見れば、極めて限られた期間にしか見られない、特殊歴史的な現象である」

今日の社会では、お給料をもらって働いている時間と、消費がメインの余暇時間がはっきりと分かれています。このような現象が「特殊歴史的」だと言っているのですね。ちなみに、前資本主義社会では労働時間と余暇時間の区別は明瞭ではありませんでした。

類語

「歴史貫通的」の類語には「超歴史的」があります。ここでの「超」は「超えている」という用法で使われており、つまり「歴史を飛び越えて一貫している性質、事象」の形容詞として使われます。

似たような「超」の用法には、「超現実的」があります。これは「現実を飛び超えていて、現実的ではない」という意味です。「とても現実的」という意味ではないので文献読解の際には気をつけましょう。

参考文献

山田良治(2018)『知識労働と余暇活動』日本経済評論社.

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