随筆

新釈文壇昔ばなし

昔、築地市場にほど近い鳥屋で、鏡花と鶏鍋をつついたことがある。その店には度々、芥川と里見も交えて、文芸評論をたたかわせたこともあったが、その日は鏡花と私のふたりで逢っていた。こういうときは、女将さんの世話にあずかって、蝋燭を持ってきてもらう。
社会学用語概説

【要約】エーリッヒ・フロムとは何者か

ユダヤ系、ドイツの哲学者で、のちのナチズムの目撃者となった経験から、最大の著書『自由からの逃走』を著します。ナチズムの魔風が吹き荒れる欧州を、他のフランクフルト学派のメンバーと脱出し、終戦後にドイツに戻るメンバーも多かったのですが、フロムはしばらくコロンビア大学などで教鞭を取ってから、晩年の6年をスイスで過ごしました。主著『自由からの逃走』革
読書生活の友

【方法検討】哲学を俯瞰してみたいと思う君へ

前置きはこの程度にとどめて本記事では、独学で哲学全体を俯瞰してみたい人、哲学について知った気になりたい人に向けて、その方法について検討したい。
随筆

星は周る

2018年12月25日、私は教授のお誘いを賜って横浜の博物館を訪っていた。見るべきところは見て、教授はその後に予定がおありなのか、お急ぎの様子であったので早々に見送り、一方私はというと特段の用はなかったので、はっきりとした目的を持たずに桜木町駅の方へと向かうことにした。
書評

【フロム】『愛するということ』は技術である【書評】

まず、フロムは愛についてよくなされる誤解について提示します。一つ目は、私たちは「いかに愛されるか」ばかり関心がいってしまいますが、「いかに人を愛するか」が問題だということです。愛したいと思う人さえ見つけられれば、愛するなんて取るにたらない、そうあなたは
京都の謎

京都伏見の外れにある神域について

山科の方へと通ずる峠道を分け入った先に、人々から忘れ去られた神域があるという噂を思い出したのは、丁度、大学終わりに竹田駅の窓口に寄り道したときのことでした。その噂を教えてくれた、将棋部の先輩の話を聞くには、峠を上る道中に古めかしい鳥居と、その先に続く小道があって、それは本当に小さな分かれ道なものですから、目を凝らして歩いていなければ気付けないそうで、その道をしばらく辿っていくと、やがて奇妙な鳥居と古社が現れ、えもいわれぬ神秘性を帯びているというのです。
社会学用語概説

【社会学用語概説】感情労働、バーンアウトについて

一般に社会が成熟するに従って産業は農業、水産業をはじめとする第一次産業からサービス業の第三次産業へと比重が推移していきます。日本ではいまや七割近くの人がサービス業に従事しています。これらの職業では職務遂行のために適切な感情状態、感情表現を作り出し、またそれを自分でかんりしなければなりません。旧来の肉体労働に比べて心を酷使され、心を売らなければならない、このような職業を感情労働といいます。
社会学用語概説

【社会学用語概説】自殺の4類型、アノミー、社会実在論について解説

社会学の黎明より盛んに行われた議論が、「社会は実在するのか、それとも人と人のつながりがあるだけでそれを社会と呼ぶに過ぎないのか」ということです。社会学の黎明より盛んに行われた議論が、「社会は実在するのか、それとも人と人のつながりがあるだけでそれを社会と呼ぶに過ぎないのか」ということです。
書評

【書評】今に不満がある大学生、社会人は読むべき『四畳半神話大系』『四畳半タイムマシンブルース』森見登美彦著

ごきげんよう、なめくじです。全国の阿呆学生に愛読されたという森見登美彦著す『四畳半神話大系』が世に出て16年、変人阿呆の盛大な期待の下で続編『四畳半タイムマシンブルース』は出版されました。かくいう私も、発売日に書店で買ってはレポート提出と拮抗しつつ読了、こんにちその魅力を喧伝するに至りました。
読書生活の友

【DIY】大きな本棚をカナヅチとボンドと釘で自作してみました。

今日はつい1年ほど前に自作した超巨大本棚を製作する過程について記録しておきたいと思います。まずは採寸と図面起こしから取り掛かりました。ありがたいことに、コーナンでは1カット50円にて木材カットサービスをしているようです。
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